studies

JASPM18(ポピュラー音楽学会2006年大会)@東大駒場キャンパス

駒場の銀杏はきれいでした。 今回は退官される佐藤良明先生が実行委員長ということもあってシンポジウムは、音楽評論家、ミュージシャンの和久井光司氏とミュージシャン、音楽プロデューサーの川上シゲ氏を交えてビートルズにまつわる親父ロック談義でした(…

読んだ

だいぶ前に読了したけど、書きそびれていた本。 意識とはなにか―「私」を生成する脳茂木 健一郎 ブクオフで購入した。認知系の話を少し読もうという手始めに、名前だけやたら有名だけど読んだことない茂木さんの本を。 うーむちょっと内容薄いんじゃないか。…

文献リストとかをいかにうまくつくるか。

ためしにAMAZONのインスタントストアを作ってみた。 http://astore.amazon.co.jp/shinimai-22 まあこれはウェブ上でリストをまとめられるだけで、論文に使う文献データベースとしては無理がある。 人文系研究者のワークフローのためのPC活用術みたいなムック…

フランク・シブレイ(Frank Sibley)の主要論文リスト

まずシブレイの基本的な美的用語の分析として提出される「美的概念(Aesthetic Concepts)」論に関しては以下の論文を参照 ‘Aesthetic Concepts’, Philosophical Review, 68 (1959), 421-50 (revised version in Joseph Margolis, ed., Philosophy Looks at …

フランク・シブレイのヴィジョン

以前から読んでいて、コロキウムの論文紹介でも使ったこのFrank Sibley(フランク・シブイレ)へのトリビュート論集の第1章“Introduciton: Sibley's Vision”Emily Bradyを読んだのでメモ。 Aesthetic Concepts: Essays After SibleyEmily Brady Jerrold Lev…

読んだ。

善と悪―倫理学への招待大庭 健 最近出た新書であるが、どうも近頃の新書ブームのなかでは難しすぎるというか抽象的すぎる(っていうか近頃の新書が安易な話ばっかでアレなんだが)一方で研究書としては文献のリファレンスがなさ過ぎてどっちつかずであるとい…

院生生活の時間割

とあるところでアカポスについている人が言った「院生はだいたい勉強しなさすぎなんだよ。就活とか仕事している人と同じだけ勉強したらアカポスにつけるよ。」とか。 仕事を得られるかどうかはともかくとして(あと仕事を得るための労働に対する対価がなくて…

とりあえずメモ

コレだいぶ前に読了。 プラグマティズムの思想魚津 郁夫 日本ではあまり馴染みがないプラグマティズム思想の入門書。ウディ・アレンなんかの小説なんて読んでると、実存主義とかと並んでプラグマティズムがギャグのネタに使われるほど、アメリカなんかじゃま…

Jerrold Levinson‘Aesthetic Properties, Evaluative Force, and Differeces of Sensibility’論文紹介@コロキウム

このために一週間、日記もかけずにいたのだが、先週金曜に終わったんで感想など。 「美的性質の実在論」っていうかなり大胆な立場を主張する(ってかまあ擁護する)この論文だけど、「なんで実在論なんて唱える必要などあるの?」っていうある意味予想しうる…

聴覚文化研究とアナール史学

前期、サバティカルでなかった渡辺ゼミなんだが、後期はなんとコレを読むことになっていた。 Auditory Culture Reader (Sensory Formations Series)Michael Bull Les Back なんと谷口さんとこの読書会とかぶってるやん。まあ似たような興味を抱くもんだから…

とりあえず読んだ本メモ

20世紀の思想―マルクスからデリダへ加藤 尚武 家の本棚整理してたらたまたま出てきたので読んだ。 加藤尚武らしい簡潔な教科書的な文体で書かれた20世紀の思想の是非を問う。現象学にめっぽう厳しい。サルトルとかちょっと扱いがひどい。簡潔な文章なだけ非…

実家で読んだの。

日記を書くのが後手後手に回っている。いろいろとあって忙しいのだ。表面的には忙しくなさそうだけど、常に頭の中はビジーな状態だ。 科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法をさぐる戸田山 和久 Y氏に借りたものだが、親父の本棚にもあった。 これかなり良…

というかただの乱読

トンデモ一行知識の世界唐沢 俊一 TVのトリビアのモトの元。こういう無駄な知識ってのはあの番組とかネットとかですっかり市民権が与えられたとは思うけど、いわゆるリテラシー(ああこの言葉さえ使うのがやなくらいで厄介だ)が無いといろいろと問題が生じ…

電車で読書

Y氏に貸してもらったコレを読了 現代倫理学入門加藤 尚武 平易な言葉で書かれたトピックごとの倫理学入門だが、文章が簡潔すぎてなんだか味気なかった。わかりやすいんだけど。哲学的なおもしろさだと以前挙げた 倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦永井 均…

勉強というか夏の読書

藤田先生からの宿題でアリストパネスの蛙を読んだ。 ギリシア喜劇〈1〉アリストパネス〈上〉アリストパネス 高津 春繁 ギリシア喜劇〈2〉アリストパネス 下アリストパネス 呉 茂一 村川 堅太郎 読んだのは岩波文庫版だが、これはどっちに入ってるのかな。文…

倫理学へのすすめ

ともかく欺瞞とか偽善とか言うのはたやすいがそのことについて厳密に問い続けるのは茨の道であり、そのこと自体ちっとも倫理的なことではなくなる。件の議論に興味をもって追求したい人にはこの本を勧める。 倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦永井 均 本…

最近読んだ。

パイドン―魂の不死についてプラトン Plato 岩田 靖夫 夏休みはなるべく古典を読もうと思う。古本屋で購入。 プラトンの『国家』につながる中期の名作。死刑の日のソクラテスとその友人たちの魂の不死に関する真摯な議論が交わされる。死刑直前にもかかわらず…

読んだり、

啓蒙の都市周遊エンゲルハルト・ヴァイグル ドイツ啓蒙期の文化史を勉強の一環。出版業、道徳週刊誌、協会(VEREIN)などについてもっと調べたい。 道徳週刊誌と公共性の議論とかってハーバマスがやってるんだね。ていうかこっちの議論からコミュニケーショ…

カジュアルな提案、臨床美学

別に変に気負って美学っていう学問を背負い込んだりしてるわけではないんだが、現代のさまざまな事件に関して美学を学ぶものがもうちょっとコメントしたりしても良いじゃないかと思ったりする。 たとえば件の村上隆の裁判や、例の盗作事件とか、今話題の小関…

物事の同一性に関するウィトゲンシュタイン的な立場

これは文庫化されていたので最近、2、3日で読んだ。久しぶりの野矢節は快く私の中で響いたので、あっという間に読めた。 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む野矢 茂樹 この本の中で野矢氏は『論考』の哲学的な誤りを、要素命題の相互独立性ほぼ一点…

聴取文化読書会@芸大

なんだかはてなの視覚文化リンクとかがタイソウ賑わっていたのを横目で羨ましく思っていたところ、id:taninenさんが満を持して始めた読書会。 Auditory Culture Reader (Sensory Formations Series)Michael Bull Les Back この本を読んでいくことになって、…

勉強というほどではないが

中世の星の下で阿部 謹也 を読了。 西洋の思想や精神を知るうえでやはり最近は歴史関係の本を読んでいる。 この本で興味をもったのは18世紀の市民社会の形成とともにできた協会(Verein)について。こういった自発的な組織、人々のコミュニケーションが我々…

ようやく読んだ

芸術の条件―近代美学の境界小田部 胤久 読了。 小田部先生の本はタイトルも王道すぎて名前がわかんなくなるし、東大出版会だし、高いし、世間一般の目を浴びる事が無さすぎる。もうちょっとキャッチーさを出してもいいけど、まあこのなんというか真面目実直…

勉強ってわけじゃないけど、ただの読書、久しぶり純粋な読書。

木のぼり男爵イタロ カルヴィーノ Italo Calvino 米川 良夫 読了。カルヴィーノは高校のときに教師に勧められて以来、愛読している気がする。小説とかほとんど読まない自分にとって異例なことだ。気がつけば5、6冊、彼の本を所有していることになる。 これは…

最近いろいろ考えてたり、書いたりしていたことの背景読書

イデオロギーとは何かテリー イーグルトン 大橋 洋一 Terry Eagleton を読了しました。表紙は思想家、顔当てクイズに使えます(笑) かなり大きな主題を縦横無尽に扱っただけに簡単には消化できないが、このところプライベート、パブリック両方の様々な問題…

パクリ、盗作、著作権侵害

いろいろな縁も含め興味をもっていたコレを買って読了。 「パクリ・盗作」スキャンダル読本 別冊宝島 1257 ちょwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwwwwwwwニュー評論家ってwwww という突っ込みはさておき、一番よかったのは山口貴士弁護士のインタビューでした。なによ…

近代の起源としての魔術的なものとか芸術的なものとかマニエリスムとか

試験も終わり落ち着いて好きな本が読めるのでかなり嬉しい。研究分野と多少はなれたところも今のうちに乱読しとく。 魔術の帝国―ルドルフ二世とその世界R.J.W.エヴァンズ 以前からミュージアム(日本語では書きにくい概念だ…)の起源としてのいわゆるブンダ…

抵抗としての文化という言説の死亡宣言

http://d.hatena.ne.jp/samurai_kung_fu/20060208#p1 経由 http://takoashi.air-nifty.com/diary/2006/02/post_eccc.html http://takoashi.air-nifty.com/diary/2006/02/post_59f9.html http://d.hatena.ne.jp/gotanda6/20060206/hiphop のHIPHOPと若者文化…

最近の読書など

やっと語学から離れて読書できて幸せです。奇想天外・英文学講義―シェイクスピアから「ホームズ」へ高山 宏 借りた本。「超」文学研究者、高山宏の自らの英文学研究を総決算した「しゃべりおろし」の本。マニエリズム、ピクチャレスクなどの概念を手がかりに…

院試の結果

バゴーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ってmixiとかに書いたら落ちたのか受かったのかわからないと言われた。そりゃそうか。 この「バゴーン」とかいう台詞はナンバーガールのアヒトが大学試験合格したか、卒業が決ったか、なんかのときに言った…