とりあえず読んだ本メモ

20世紀の思想―マルクスからデリダへ
加藤 尚武
4569558631

家の本棚整理してたらたまたま出てきたので読んだ。
加藤尚武らしい簡潔な教科書的な文体で書かれた20世紀の思想の是非を問う。現象学にめっぽう厳しい。サルトルとかちょっと扱いがひどい。簡潔な文章なだけ非常に冷たい…
たしかに俺もフッサールとかハイデガーとかサルトルとかレヴィナスとか言ってることはよくわからんですが、現象学の有効性にももう少し期待したいところなんで、そっち系の新書とかも読んではみたいんですが、いかんせんわからんです。まあ自分が学問するんであれば絶対に手をつけないと思うんだが。
面白かった点は、英才教育によって育てられたミルのギリシアの古典教養が功利主義的立場のバックボーンにあるんだなという話。やっぱギリシア人の「よい」っていう言葉に関する感覚はキリスト教的な捩れがなくて明朗だなって思ってた。