カジュアルな提案、臨床美学

別に変に気負って美学っていう学問を背負い込んだりしてるわけではないんだが、現代のさまざまな事件に関して美学を学ぶものがもうちょっとコメントしたりしても良いじゃないかと思ったりする。
たとえば件の村上隆の裁判や、例の盗作事件とか、今話題の小関の話とか。
これらは本質的に非常に美学に関わる問題だけど、それに関する美学者のコメントが新聞に載ったりすることはまずない、ってまあ当たり前だけど。なんにしろこれらの問題について、「それが美学的にいっていかなる問題なのか?」とか、「美学的にいってこの問題は以下のように説明される。」とかいう議論をする場、まあ臨床美学とでもいいましょうか、そういうもんがあってもいいかなと、ポっとでの俺が思いつきました。
このことを友人に話すと、「昔の赤瀬川原平の偽札事件のとき、澁澤、滝口がいくらコメントしても裁判に関わることができなかった、というトラウマがあるんじゃないか?」ということをいったが、今の美学者があの事件との関わりで自らの存在を認識してるとは思えないしな。というか澁澤龍彦滝口修造も美学者ではないんじゃないか。まあでもこの事件は日本における芸術と法律の関わりとして研究する価値があるんで、もうちょっと調べてもいいかも。
別に裁判に参考人として呼ばれたり、判決に影響を与えたりしろ、っていいませんが、新聞にコメントを求められる存在であってもいいなと。