studies
ほぼ本についてメモっているブログなのに、このカテゴリーは無意味になってきた。やっぱはやくはてなから引越しする!(でも書評だけははてなダイアリーつかうかもしれん。) 脳は美をどう感じるか: アートの脳科学 (ちくま新書)川畑 秀明 神経美学について…
年の瀬で大掃除も満足にできず、1年振り返るのもめんどくさい死に舞です。来年も不安定収入のため、どうなるかわかりませんが、新年のイベントのお知らせです。 こちらで(http://d.hatena.ne.jp/shinimai/20121114/p1)感想も書きましましたが、さやわかさ…
横国の中川さんから一般教養向けのオムニバス授業を一回分頼まれまして、無事に(?)終わりましたので報告。いろいろと忙しくて、満足のいく準備はとれなかったのですけど、自分がやっている研究をある程度分かりやすく、事例をいれて説明するみたいな感じ…
JASPMでもお世話になっている井手口彰典さんのこの本について、以下の『ミュージックマガジン』2012年5月号で書評を書きました。 同人音楽とその周辺: 新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念井手口 彰典 ちなみに表紙は有馬啓太郎の絵というナイスセンスです…
今年度も学部生のTAを受け持つことになって、学生さんたちの先人として「研究とはなんぞ」、「大学院とはひどいところです」的な話をしたのであるが、そこで「人文系の研究は基本的に孤独であり、学問的にもプライベート的にもヤバイ。そこで救いになるのが…
以下入門書三冊読了 エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ (ワードマップ)前田 泰樹 エスノメソドロジーを学ぶ人のために串田 秀也 実践エスノメソドロジー入門山崎 敬一 エスノメソドロジーという名前を知ったのは多分、学部のときにメディア・スタディ…
直接的には、http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1536031.htmlこれに端を発した議論、揉め事、その他諸々なんだが、もうだいぶ落ち着いてきたので、というわけでもないですが、この議論、揉め事、その他諸々に触発されて展示や博物館/美術館、さらに…
予告どおり、これ読んだぜ。 憂鬱と官能を教えた学校 上---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 調律、調性および旋律・和声 (河出文庫 き 3-1) まだ上巻だけだが、とりあえず感想書いとく。 はっきりいってとても面白かったし、バ…
以下読んだ。 ポピュラー音楽は誰が作るのか―音楽産業の政治学生明 俊雄 既に日本のポピュラー音楽研究では古典とも呼べる名著。ニーガス、ピーターソンなどに英米における音楽産業論を日本において検証したもの。ポピュラー音楽についての哲学理論的なこと…
細かい感想とかはともかく記録用として 美学綱要Benedetto Croce 細井 雄介 クローチェの美学についてなんも知らんので、とりあえず日本語で読めるというやつ。これは最近、出版されたあたらしい訳で読みやすかった。とはいえ、19世紀の哲学が苦手な自分にと…
婉曲語法は、意地悪で、もともとおだやかなものだった言葉を、耳障りなものにする力をもっている。たとえば、人間についていうugly(醜い)は、homely(気どらない)、つまり「普通の」あるいは「別に目立たない」という意味の言葉にやわらげられた。しかし…
オカルト現象はどれでも、すなわち、テレパシー、テレポーテーション、千里眼、幽霊、空飛ぶ円盤の確かな例はどれでも、科学的な心を喜ばしそうなものである。科学者は郡をなし、歓喜の声をあげて製図板や線形加速器の所にもどるであろう。オカルト現象のメ…
人と会話していて「美学に関する入門書はない?」とか「芸術の存在論に関する入門書はない?」とか聞かれる機会が多いので、この際、自分のためにもこのようなエントリーをまとめてみます。 まず断っておくこととして、以下にあげる「美学」とは主に英米系の…
論理学 (1冊でわかる)グレアム・プリースト 菅沼 聡 岩波のこのシリーズに手を出すのは初めてだったけど、「一冊でわかる」とかって誇大広告にならないのか(笑) ともかくこれは論理学の入門書として書かれた本の邦訳だ。現代の論理学の広大な範囲全体をカ…
タスクと課された授業での発表などが一段落ついたので、おなじみのスタンフォード哲学百科事典http://plato.stanford.edu/の音楽の哲学The Philosophy of Musicの項目の前半を今回まとめておく。音楽の哲学という言葉はまだ日本において一般的ではないが、近…
執筆予定
しばし更新が滞ったけど、ここらへんからかなり抽象度が高くなって、付いていくのやっとである。証明問題は理解するのがやっと。とけねえよ!まあ、とりあえず自分が理解した限りにおいてメモしていこう。ところで論理学の記号出すにはATOKよりもIME…
トートロジーの続きから。 トートロジーと分析的真理 前回で真理値分析によって論理式が分類されて、中でもトートロジーってのが重要だとわかった。ここでもう少しトートロジーとは何かということについて考えたい。トートロジーとは「それに含まれる原子式…
ついに第3章の意味論に入る。ここからは長いのでメモも分割して書いていこう。タイトルは「人工言語に意味を与える―命題論理のセマンティクス」。人によってはこっちの内容の方が2章の後半よりも簡単。真理表などは高校数学で出てくるし、意味論は哲学でも論…
2章は長くなったので二回に分けて、後半を書くとしよう。前半は日本語の命題を論理式に書き直すことを勉強したが、後半からはいよいよ人工言語を0から作っていく試みになる。 この教科書で作るのは「人工言語L」と呼ぶことなる。Lはもちろんロジックのエル…
ここらへんから一気に抽象度が高まる。そして一般人にとって何の役に立つのかわからなくなる。しかしとりあえずそのような問いは置いといて、論理学の思考に身体的に慣れる必要がある。あと高校レベルの数学は必修だよ。 2.1自然言語から人工言語へ 現代の論…
論理学をつくる戸田山 和久 タイトルはWhat is THIS Thing called Logic? 1.1論理とは何か?論理学は何をするのか 最初だから「論理学とは何なのか?」というお話。ただし戸田山によるとこのような問いはセンスが無い。「論理学は論理についての学問だ」って…
谷口さんご推薦のこの論文を読んだ。著者はシャルル・ボアレス(?)かな。民族音楽学者だと思われる。 内容は人類に普遍的な音楽的行動を分類することにある。Boilèsは過去の民族音楽の研究から、「いかなる絶対的な音楽の普遍概念も存在しない」としながら…
昨日の続き The Oxford Handbook Of Aesthetics (Oxford Handbooks Series)Jerrold Levinson 11音楽における表現性(Expressiveness in Music) expressivenessを「表現性」と訳すべきがどうかは非常に悩むところである。定訳ではあるのだが、音楽の場合では…
オックスフォードから出ている教科書的なハンドブック・シリーズってのがありまして(実際にどう使っているのかは知らないが)、これがまたハンドブックというには厚すぎる本なのですが、とりあえず参考になると思い「音楽」の項を読んでみた。この本の編者…
ロジャー・スクルートン(Roger Scruton ) ‘Understanding Music’in The Aesthetic Understanding (Carcanet:Manchester, 1983) 未読。音楽の理解についてメタファーなどについての考察。なぜだか研究室にこの本がない! The Aesthetic Understanding: Essa…
美学会の全国大会のために取り組んでいる課題についてメモっておく。 少しばかりキャッチーに書いてみたが「音楽と感情」の問題は、誰でも関心があってわかりやすい問題であり、かつ現代の音楽に関わる学問の最大級の問題であると思う。 基本的にこの問題は…
今年からやってる自ら主宰の勉強会だが、最初はスタンフォードの哲学百科事典の美学に関わる項目などをやっていたが、前回の会議でコレの 哲学の歴史 11 20世紀 2 (11)飯田 隆 読書会をやることに決定した。美学とは直接関係ないけど、基礎教養としていわゆ…
Aesthetic Conceptsと同じく美的/非美的判断、美的/非美的質、美的/非美的記述、美的/非美的概念の区別が行われる。これらの区別は基本的に通常の視覚、聴覚以上の感受性のようなものを要求するか、否かにおいて区別される。最初、この論文のタイトルを…
って叫ぶと強そう。でもオントロジーの方がやっぱ強そう。ってのはおいといて。 知識の哲学戸田山 和久 以前から気になっていたこれを読了。産業図書の哲学教科書シリーズはあたりが多い。 内容的には細かい議論はかなり難しかった。ゲティア問題とかは言わ…