aberrations of youth

口は災いの元だ。 アニメ『氷菓』の第十一回を見て、米澤穂信の書きたい部分の核心に触れて、ちょっと思ったことを言ったら、それをブログに書くべきだと言われた。本当ならばこのようなテマティックな物言いはしたくないし、何よりも私は原作を読んでない。…

ナード・サマー・オブ・ラブとしてのシュタインズゲート

このカテゴリでエントリを書くのは久しぶりだが、そもそもこの日記自体も久しぶり(最近はこっちで書いているhttp://shinimai.hatenablog.com/)。というかこのカテゴリを俺の妄想でしかないので間にウケないように。「ナード・サマー・オブ・ラブ」とは俺が…

気合飽き

これまた回文。人間力でも、やる気でも、意欲でも、気合でも、くっガッツがでも、何でもいいが必要だ。しかしナントカ力っていうのは、なんというか欺瞞に満ちた表現なので、気合でいいと思う。確かにそういうものが必要なのだが、どうやってそれを作るのか…

大阪弁の哲学

すっごい下らないことだが。 以前勉強会で、どんなに深遠で難解な本のタイトルでも英語にすると簡単に見えるという話になったことがある。実際にデリダの『エクチュールと差異』はWriting and Differenceだったりする。というわけで、何でも大阪弁に翻訳して…

「ゆるふわ愛され現代哲学」

「現代的な英米哲学で、男を誘惑する10の方法を大特集」 授業の席で、論理実証主義に乗せた手をそのままゆっくりとクワインの「経験主義の2つのドグマ」のほうに持っていっちゃえ! 翻訳の不確定性を口にくわえてさりげなく頭から落としちゃえ!男の子が「グ…

自由意志と真理の概念―決定論の解き方

ここ1、2週間ほど、私は決定論にとりつかれていた。それはまさしく幽霊のように私の頭に住みつき、いろいろな場面で私を混乱させ、知恵熱を発生させるほどには私を疲れさせた。でも今日、恋人と話していてその決定論に対する有効な応え方のようなものが思い…

オタク、サブカル、そして東京

新年にとある夫妻とベトナム料理を食べていたときの話である。あくまでも酒飲みながらの講釈であるからマジメにとってもらうと困るのだが、オタクとサブカルはそんなに対立していないとか、いやそれでもオタクとサブカルは大分違うとか、言う議論のとき、我…

コミケ(同人誌即売会)とロックフェスとかコンプライアンスと文化

今年の夏はたまたまコミケというものに初めて足を運んだけど、それなりにカルチャー・ショックだった。そのことをいまさらながら書く。 まず第一に年齢確認的なレイティングが全く無いこと。これほど大きなイベントでさすがにどうかと思う。最近、東京都が管…

『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE』:感想と若干の考察

新宿のミラノ座で見てきた。満員だったよ! で、感想の方ですが、基本的に評判通り楽しめるものであった。特にエヴァと使徒の格闘とか、第3新東京市のメカニックな部分とか、ラミエルの幾何学的な動きはすごくかっこよかった。それに比べて、後で詳述するけ…

修士論文が終わらない

修士論文が終わらない 気がついたら同じ章ばかりrewrite そしていつも同じ場所で詰まる 諦めずに全体の章立てに挑戦するけど、すぐにあきらめるよ アウトラインプロセッサがあれば楽に文章は作れるけど 何回やっても 何回やっても 修士論文が終わらないよ 口…

歴史主義的趣味の平等性

http://d.hatena.ne.jp/republic1963/20070518#p2あえてこのような単純化をしれるようにも見えるが、脊髄反射的に反応してみる。 歴史主義が非歴史主義(ロマン主義ってのはちょっと話をややこしくするから使わないけど)より、権威的であり、非歴史主義のほ…

サブカルチャー・スタイルの食生活における美学

http://d.hatena.ne.jp/kanose/20070329/bclassgourmetに触発されてというか、今回のイベントのフリーペーパー「響苑」で食モッズの可能性ということを書いたのでネタ。 モッズ 昼間はマックジョブに勤しみながら、夜になるとその時、一番ノッている高級レス…

差別意識、侮辱表現

思った以上にこの話題に関心が集まるのでもう少し分かりやすく書いてみる。後半の部分がどうもわかりにくいとも言われるが、アレはアテコスリの部分であるのでわざと分かりにくく書いているのでもあるが。 まず問題とすべきなのは差別意識という言葉の難しさ…

差別と侮辱

なんだか事の発端は良く知らないけど最近のはてなの中で話題になってることでさすがにコレは違うよってことは書いておく。 差別ってのはあるカテゴリーの平均的な特性とか偏見的な特性によってある個人を評価するってことであって、そのカテゴリーへの個人的…

家庭用据置ゲーム機の氾濫がもたらすもの

先日東京の教育委員たちと懇談した折、委員の一人が最近久し振りにヨーロッパに長期滞在したが気づいて観察してみたらどの国においても中年オタクたちで家庭用据置ゲーム機を持っているオタクを全く見掛けなかったと報告した。ネットの知人に質(ただ)した…

マンガ表現と絵画表現における述語の不一致について

なんかいろんなとこで盛り上がっているマンガにおける「絵の上手さ」に関する議論なんですが、基本的にヴィジュアルなカルチャーに疎いティーンネイジャーであった俺としては何が上手下手の基準かはよくわからんですが、そこで使用される言葉に関して分析的…

「子猫殺し」への批判とその批判可能性

たまたま倫理や道徳のことを勉強をしていることもあってなんだが、話題になってることに口を挟みたい。特に自分が規範的意識が強いとかではないのだが、友人ともいえる人が自分の考えからあまりにも遠いところにいるのは道徳を訴える動機として駆り立てられ…

さよなら文化、そしてこんにちはウ○コ

ずいぶんと更新していなかったけど、それはいい回文が思いつかなかったまでなのだが、前書いたエントリが以外にも注目されていて、いい加減な文章で正直すんませんという気持ちだけど、そこまではっきりと提起したい問題があるわけでもなく、今回もずっと気…

文化的優劣について

なんというか酔っ払って書いてるんでその議論の正確性とかやらはとりあえず置いといてここ最近考えてたことを書いとくとする。 いわゆるオタクとか非モテのファッション論の特殊性についてである。それが脱オタにしろ非モテを固持するにしろ、彼らがファッシ…

連載マンガのインプロヴィゼーション性@ゾンビ屋れい子

マンガのことは普段書かないけど、これは書こう。なんたってこのマンガを買わない俺が文庫で全巻揃えたのだから。まあ自分がマンガを買わないのはマンガ贔屓の良き友人を持ってるからなのだが。 ゾンビ屋れい子 10巻セット 【Amazonオリジナル特典・カンバッ…

オレとピクシーズ(1)

えー件の話の副産物として持ち上がったいわゆる「ピクシーズ問題」(笑)ですが、このバンドに青春をやられた一人としては何か言っておこうと思って、珍しく音楽について懐古的な文章でも捧げようかなと思います。「ピクシーズ問題」(笑)とは何か、という…

センス競争は悪か?

http://d.hatena.ne.jp/VanDykeParks2/20060226/1140888403 http://d.hatena.ne.jp/amiyoshida/20060304/1141461766 基本的にあらゆる文化の価値観は人を馬鹿にすることでなりたっていると自分は思ってる。 あのムハンマドの風刺画問題で一つ勉強になったの…

運命とか何か

毎日こんなそっけない日記なのになんだかアンテナ数は増え続けている。なんだか読んでいる人に申し訳ない気分にもなるので、拙くとも何か書いてみる。 今日、人と会って「運命」について話した。「運命」といってもそれは超常現象のようなものでもなく、人間…

難しかったらゴメン

昔の記事にトラックバックやらコメントやらでちょっとうろたえてますが http://d.hatena.ne.jp/shinimai/comment?date=20050620#c http://d.hatena.ne.jp/samurai_kung_fu/20050907 一回書いたエントリを間違って消した時点、まあこの話どうでもいーやなんて…

曖昧に生かせて

どうにも困ったもんだってのがアレである。 最近流行りの白いアレである。 なんか今度はそれを赤く塗りつぶしたり、募金じゃねえからやらないとか、そもそも世界のまずしさなんかほっときたいとか言ったりしてるじゃねえか。 俺としてはチャーリー兄さん(そ…

へとへとdeath!

日記の更新が滞った。 てのも、つまんねえ日常、てか疲れて死にそう、だったり。 だからたまには吐くように文章書いてもよくね、とか考えてみたり。 今回の選挙いきませんと宣言。たぶん だって選択肢がないし、それで俺が幸せになんないし、たぶん。選挙っ…

文化と差別のアレコレ。

部落問題やら中間共同体とかのことを考えているのだが、前々から気になっていたというか、気に障っていたこのキーワード、「スクールカースト」について一言いいたい。あと今週末に行われるサブカルvsオタク大戦争への助走でもある、多分。 第一にこのキーワ…

うんにょと文化の違い

くらやみのスキャナー 猫型蓄音機 7inch専用 - わたしはそれが大好きです! 「美学」の喪失 by室井尚 この三つを並べて何をいいたいのか自分でも判然としないのだが、以前から文化に対する非常に素朴な感覚的判断を批判してきた理由をちょっと書きたいと思う…

批評の戦域

http://d.hatena.ne.jp/shinimai/20050519#p1 でした話の続きですが http://replica-love.jp/sayonana/archives/000513.html まだこの話題が終わってないことに多少驚きつつ、再度口をはさみいれたり。 しかし、なんでみんな批評ってものをクリエーターに及…

絶賛と罵倒の間

いい回文できたから、たまにはネット上の話題に拙い口を挟んでみる。 http://replica-love.jp/sayonana/archives/000493.html からはじまる一連のネット上の「酷評」に関する議論。 http://d.hatena.ne.jp/ozric/20050514 http://chiruda.cocolog-nifty.com/…