cosMo a.k.a 暴走Pという天才の発掘

ユリイカ初音ミク特集に難癖というか、文句、不満がいいたいとしたらこの一点である。
なんで暴走P(cosMo)をもっと紹介しないのか!!!
ユリイカ 増刊号 総特集=初音ミク
4791701879

俺が初音ポップを多く聞いてきたなかで、一番、音楽的な出会いとして衝撃だったのは彼(彼女)である。ボーカロイドのアーティストとしてはもうかなり有名なので、知っている人も多いけど、ここで紹介させていただきたい。
詳しい情報はここ(http://www5.atwiki.jp/hmiku/pages/62.html)に書いてあるから、今回は彼(彼女)の代表曲を2、3紹介して、どこがすごいか説明させていただく。
まず実質デビュー作である「初音ミクの暴走」
D
いわゆる電波ソングである。歌詞には一部卑猥なものが入っているので、ご注意を(笑)。
最初これを聞いたときは、結構衝撃を受けた。というのは、ここまで暴力的に初音ミクという楽器を使っている人はめずらしいからである。音楽的にはチップチューン的な速いアルペジオ。さらにブラストに近いほどの速いBPM。それにあわせてネタ的なミクのボーカルが畳み掛ける。その内容はバカバカしいと共に、シリアスなミクの楽曲を笑い飛ばすくらいにすがすがしいものである。
この曲で一定層のファンを掴んだことで、彼(彼女)は暴走Pの名前を賜ることになった。
で、この暴走P、当初はネタ的な音楽を作る人だと思われていた感があるが、「初音ミクの消失」あたりで本気度が増してくる。
D
この作品を初めて聴いたときはぶったまげた。穏やかにイントロから、一転して初音ミクの高速ボーカル。言語認識のギリギリの線を行く速さで流れるリリック。そしてエモーショナルなコード進行に、チップチューン的な音色による高速アルペジオ。さらにサビの部分では完全にブラストビートだ!!!俺はこの曲を聴いたとき「チップコア」という新しいジャンルがあるんではないかと思ったほどだ。
歌詞の内容や映像にも様々な工夫がある。初音ミクが楽器であることを、強く意識させる内容と共に、そのキャラクター性の悲劇を感じさせる。まあそんなことはどうでもいいくらい、素晴らしい楽曲。本当に新たな世界を見せてくれた。
似たような作風としては「0」
D
こちらも映像がこっていて、歌詞と共にNow Loadingとか初音ミクのプログラミングを逐次見せてもらえる。そして間奏部分ではすさまじいピアノの速弾きとともに、残りの間奏時間がカウントダウンされる。これがある種の緊張を引き立て、ニコニコのコメントでは「メガフレアくるぞー」とかいう感じに盛り上がっている。
一風変わった作風としては「初音ミクの終焉 -Worst END-」
D
これは「暴走」的なネタ曲だと思わせて、実はシリアスな歌になっているからドキっとされる。プログレのような木琴の音から始まり、フロアドラムの音の直線的なビートが続く。ミクのボーカルもまるでマグマのような複雑さ。実は一部のメロディーは「0」とかぶっている。しかし、この曲の魅力は間奏におけるミクの呟き(意図的に途切れて、わからないようにされている)。そしてそのあとのギターソロである。このギターソロはどうもミクの声を加工したのでは、と思わせるような音作り。それは歌詞の内容をともなって、まるでミクの悲鳴のように聞こえる。
最後にブレイクビーツっぽいリズムの「∞」
D
エイフェックスツインか、と思わせるような高速ブレイクビーツをあくまでもオンビートに使い、ロックソングにアレンジされている。ボーカルもすごい速さですごいメロディーを歌う。そして相変わらずの疾走感のあるコード進行と高速アルペジオ

以上、代表曲をあげたけど、かなり自分の好みでロック的なやつを取り上げた。彼女のソングライティング能力はこれにとどまらないので、他の曲も是非聴いて欲しい。

===追記===
性別は男性みたい。それでも声がかわいいから女性扱いされているみた。

=====追記2009/2/15=====
なんと一般流通でCD出ました。おめでとうございますというか、うれしい。絶対買います。
少女の空想庭園+
cosMo × 真優
B001R221C0

=======================