ビンテージのアナログシンセに触れてきた。

芸大の120周年企画とかいうので音楽環境創造科という研究室が主催していたアナログシンセの展示に言ってきた。ただの展示じゃなくて触りまくりでうれしかった。ソレ系の人にはたまらない瞬間。ソレ系の人も一杯いた。え、ドレ系?
以前から「シンセって何?サンプリングとシンセってどう違うの?」とか音楽製作のことに疑問を持っていた恋人を連れて行ったので、少しはシンセってのを体で理解してくれたと思う。我々の普段聞いている音楽は様々な音響技術によって作られているのだが、それが実際どのように作られているかを正確に把握している人は少ない。サンプリングなんかは結構直感的に説明ができるけど、シンセは難しい。全ての音がフーリエ変換でサイン波になるから、事実上どんな音もつくれますっていつも説明しても、実際のところフーリエ変換とかについては知らない。だから触って見るのが一番分かる。なんというか分かるのだ。

展示されていたのはブックラ100型、モーグ?-P、ローランド・システム700、ローランド・システム100Mという名機たち。写真はローランド100をガシガシ扱う先生の図。鍵盤が付いているものはなんとなく楽器だなーって思うけど、ローランド700なんかはあえて鍵盤をつけずローランドのコンポーズマシンをインターフェースとして使っていてかなり良いカンジではあった。とても楽器には見えない。気に入ったのはグックラ100型。タッチパネルがイカす。たまに接触不良を起こしていたが。
今回はコンサートとかもあったけど、時間の関係上聞けなかった。シュトックハウゼンスタディ2などのマスターピースの演奏と、芸大の人たちの新作が演奏されたようだ。なんというか音楽で新作を発表ってのはなんだかファッションショーのようで不思議だ。まあアナログシンセでしか演奏できないものだと、新作がそのまま一回きりの演奏に終わることにもなるかもしれんが。
ともかく、シンセをいじるのは楽しかった。
Karlheinz Stockhausen: Kontakte [Analog]
Karlheinz Stockhausen William Winant
B00027JCHI

コンタクテのアナログを見つけた。変なDJ用か知らんが貼っておく。ちなみにソレ系の電子音楽を聴くときは真面目に聞いてはいけない。あくまでも環境音と混ざる程度で聴くべきだ。場合によっては掃除洗濯、皿洗いをしているときに聴くと良い。もちろんシュトックハウゼンたちがそのようなリスニングを期待していたわけではないが、私はコレが一部の電子音楽や現代音楽の正しい楽しみ方と信じて疑わないのである。