もう一週間前のことだが、レッド・クレイオラ来日公演ファイナル

10/23
WEST, nest同時開催
map presents "Channel 21 Special feat.THE RED KRAYOLA"
THE RED KRAYOLA
大友良英/54-71/U.G.MAN/nontroppo/folk enough
popo/zuppa di pesce/他

コレに行ってきた感想を書いとかなきゃ。
ウェストとネストを両方使ったフェスみたいなイベントであった。値段的にかなりお得でもう腹いっぱい久しぶりライブを見た。
まずは一番上のバースペースでトランペットとオルガンの3ピースユニットpopoがスカタライツのカヴァーなど和やかな感じで演奏し始めた。
で次に階段下って、多才なドラマー、イトケンが率いる変拍子室内楽?みたいなzuppa di pesceが演奏。なかなか難しそうな曲を一生懸命弾いていた。曲によってはルイ・スクラヴィスみたかった。音源聞きたい。
そして一番下のウェストで54-71。知らん間に3ピースになってたんだね。ベースとドラムは昔よりも洗練されて、それにキーボードが合わさるとなんだかメデスキみたいな方向になったなーと思った。レベル高いけど、ちょっぴし昔ファーストを聞いたときの衝撃が懐かしい気もする。
さて、また階段上って(いやマジでフジロックかと思うくらい移動しましたよ)、現代的ブルーズバンドなのに名前がfolk enoughってのを見た。ドラマーが女の子ってのもポイントか。
次に大友良英のギターのインプロ・ソロ。ONJOでのいくつかの作品は好きなんだけど、やっぱギターソロはわからんわ。ノイズソロのときBOSSのメタル・ゾーンを使ってるの見てなんだか安心した。やっぱメタルゾーン。されどメタルゾーン。
下までいってU.G.MAN。場違いなほどにハードコア!正直ドラムに不満を感じた。
で、また上に上ってnontroppo。今回、予想外のメッケモンバンドだった。最初出てきたとき、数多あるフィッシュマンズ・フォロワーかと思ったけど、ぜんぜん違った。ってかぜんぜんすごい。ある意味でじゃがたらがアフロ・ファンクを、フィッシュマンズがダブを、日本のロックの中で昇華(消化)したのを引き継ぐ形で、サンバやキューバ音楽などを決してただの民族音楽(もしくはいつぞやのワールド・ミュージック/ワールド・ビート)に落ちいらない形でアホなダンスミュージックに仕立ててる。ヴォーカルのMCも関西弁で適度にいい加減かつサービスが良い。そしてギタリストがすごい。BOSSのエフェクターを6個繋いで(しかもディレイ2つ!どうやって使いわけてんの?)さらにローランドのギターシンセを使って、まるでサックスやキーボード、さらに波の音まで作ってる。えっ、どこから音鳴ってんの?ってことが何回もあった。P-VINEから音源出てるからそのうち買うかも。福岡のバンドだけどもっと東京でライブやって欲しい。できれば野外で見たいバンド。
そしてついにレッド・クレイオラ。今回はメイヨを含む、ギター三人とマッケンタイアのドラムとアコーディオンの五人編成。最初はアレ、マッケンタイアってこんなにドラム下手なの?って思ったけど、どんどん良くなって言った。
あとメイヨのギターの弦が切り落とされてないのを見て薄々気づいていたけど、途中でシールドが抜けても構わず演奏する彼を見て、「ああ、やっぱりこの人は本物(天然)だな」って思った。なんというか、普通の意味では決して上手くないんだけど、独特の方向に進化を遂げたなんともいいようのない上手さと洗練がそこにあった。変拍子でのユニゾンフレーズとか、初心者が何気なくやってたら、「そういうメチャクチャなのはやめなさい」って言われるようなのを、完璧に弾きこなすのは圧巻だ。伝説的なバンドだからある意味、あんまり下手な期待を抱かずに言ったのだけど、いやー本気で彼は伝説だよって感じだ。いやーバンド続けてみるもんだよな、決して上手くなくても、もしかしたらこんな異常な変化を遂げるなら。