最近(でもない)読んだ

「クラシック音楽」はいつ終わったのか?―音楽史における第一次世界大戦の前後 (レクチャー第一次世界大戦を考える)
岡田 暁生
4409511106

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書)
岡田 暁生
412102009X

上のは最近読んだ。下のはだいぶ前に読んだ。下のは言いたいことやまほどありすぎて、ちょっとまとまらない。なんというか岡田さんの本は良い本が多くて、研究者としも尊敬に値するのだが、クラシック研究者が語るそれ以外の音楽(それもリベラルに)の語り口にいろいろ違和感とモゾモゾ感とシュークリーム分とかを感じてしまう。
上の本は、何か第一次大戦を考えるというシリーズでこれは音楽の回。たしかに今まで、近現代音楽史を戦争と結びつけて考えてこなかったので、新鮮な切り口に思えた。当たり前だが、第一次世界大戦第二次世界大戦は本当に人類史における異常事態なので、音楽家も多大な影響を受けた。戦争という非常事態ゆえに、音楽が社会といかに関わるかという問題がクローズアップされたということだが、いつの時代も芸術家は面倒くさそうだなって思った。あとレコードなどの複製技術にも少し触れられていて、読み物として興味深い。知ってて当然なことも多かったが。
会話分析・ディスコース分析―ことばの織りなす世界を読み解く (ワードマップ)
鈴木 聡志
4788510731

次にこれ。会話分析について実用的な入門書としてと思ったけど、ちょっと期待していたものではなかった。たしかに会話分析の入門書でもあるけど、会話分析が何かを他の研究分野、ディスコース分析(談話分析)、ディスコース心理学、エスノメソドロジーといかに関わっているかなどを取り上げた本である。トランスクリプトの取り方や分析の仕方という面では役に立たない。ただ供述分析とか、知らない事例研究の話は興味深くよめた。