KAIKOO 2010@東京晴海埠頭4/11

とっても久しぶりにライブというかフェスに行ってきた。正直、落ち込んでいる間は音楽そのものを受け付けないので、音楽を聞くことへのリハビリにもなったよ。

まずは全体の感想を時系列順に。当日券を求めて列にならんでなんとかゲットして、メインステージでNATSUMENを見る。正直PAがうまくいってないせいか、管楽器類の音が聞き取りづらく、初めて彼らのライブを見るのに残念に感じた。床がコンクリなのもこういう音楽にはあんまりあわない気がする。ダンス系だといい感じのアンビエンスがでたりするんだけどね。
で、natsumenをそうそうに切り上げ、いまやすっかり有名になったMaltineレコードのtomadのDJに顔を出して踊る。以前より選曲の幅が広がったカンジで、良い意味でのネタ度も上がった(笑)。このDJブースは基本無料で見れるところみたくて、おばちゃんや子供いて面白かった。
そのあとは少し食事したりして、だべったり。ケバブはうまかったし、近くに公園っぽいところがあったから休む場所も確保されていた。ちょうど桜も咲いていて。適当にもう一つのステージに行くとNUMBというハードコア/ミクスチャー系のバンドがやっていて、モッシュがあったから俺も混ざった。久々のモッシュ、頭になにかスイッチが入ったよ。ハードコア系だけど、なんか人懐っこいボーカルの人でステージ上からtwitterを更新するとかやってたよ。
さてボーとしながら会場で会った友人と、キセルを聞きながらだべる。キセルの音は床の反響にまぎれて階段の上から見下ろしながら聞いてもよかった。こういう楽な聞き方ができるのもフェスの利点だ。
そして七尾旅人のステージへ。すげえ人多くてビビッタ。七尾旅人ってそんな人気だったけ?とは思ったが、たぶんフェスだからいつもライブハウスに来ない人でも、彼に興味をもっている人が多くいたのだろう。アコギとサンプラーのソロだったけど、途中でドリアンなどを交えて。単純に七尾旅人は歌が上手い。Rollin' Rollin' はなんか今の年代のアンセムっぽいくらいポップだ。ファーストアルバムの頃しか知らない俺にはちょっと以外だった。
次に渋さ知らずを脇でみて、ああ、いつもと同じだな(笑)とカンジながら、環ROYのやっているテントへ。環ROYは以前から気になっていたが、ライムとかはそんなにうまくないかんじだけどリリックは面白かった。フィッシュマンズが好きだといっていたけど、確かにとかんじたね。
そのあと環ROYからBLUE HERBへとヒップホップ民族大移動。正直、初めてフジロックでBOSSのMC聞いて泣いた俺は、最初から泣く用意ができてた(笑)。言葉の一つ一つが心に打撃を与え、号泣しました!でも知らないラップの曲をライブで聞くのは結構不思議で面白い。BOSSが「俺はUstreamはやらねえ」って言ってた気がしたけど、たぶん聞き間違えだww
最後は、このためにこのフェスに来たといってよい貴重なライブ、TURTLE ISLANDのステージへ。以前見たときの話はhttp://d.hatena.ne.jp/shinimai/20050711/p1を参照。ともかく圧倒的な太鼓、ドラム、打楽器の力。あと日本の横笛があんなによく音拾えるとは。お祭的なノリかつエモーショナルでセンチメンタルなハードコアだ。たぶんこのフェスで一番ダイブが多かったであろうし、バンドメンバーのテンションも高い。最後の方はスタッフまでダイブしてたぞww

というわけで、全体的にこれが6000円とはすごい良い時代になったと感じた。フジロックとかと違って、都内だから簡単にアクセスできるし、帰るのも楽でいい。客層もフジとかと違って若者中心でいいかんじ。というか、このフェスにこんだけ人が集まるとは今の若者の将来は明るいと思った。あとiPhone使ってるやつ多すぎwwその場で動画とってアップしているやつもいたな。これとか

もしかして若者は音楽をあまり聞かなくなったと思っている人がいるかもしれないが、それは多分間違っていると思う。むしろ音楽と触れ合う機会は多くなっている。ただしそのとき音楽と呼ぶものが、これまでの世代と若者とでは違うのである。若者にとって音楽とはライブやフェスであり、iPhoneでありYouTubeであるが、旧来の考えに縛られた大人は依然として音楽をレコードやCD、アーティストと見なしているだろう。渡辺裕が『聴衆の誕生』で述べた「軽やかな聴取」のさらに新しいバージョン、それもポピュラー音楽において新しい聴取経験が誕生していることは間違いない。なんて呼ぼうか、軽やかな聴取2.0とか?
聴衆の誕生―ポスト・モダン時代の音楽文化
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