研究生活カイゼン!プロジェクト第0回

以前から人文系の研究生活やPC活用術などのまとめたtips集とか、実用書がないのだろうかと考えていたけど結局見当たらないから自ら実行する。その名もリサーチハック「研究生活カイゼン!プロジェクト」である。まるで世界のトヨタの社員になったかの如くに、ボトムアップ式の提案をガシガシ挙げていき、そのうちウェブ上でまとめる。機会が有れば出版までしてしまおうという計画である。とりあえずのところid:tanakaxと二人で月曜日の朝にミーティングして色々な提案を行っていきたいと思う。そのうちウェブ上でも有志を募り、共有知として洗練させて行きたいと思う。
まず第0回目としてこのプロジェクトの概論をとりあげる。
頑迷なアリトテリアンとして私は、まずプロジェクトの目的を定め、そのための実践を分類する。

目的:効率的に業績を上げること

これ以外に何があろうか!もちろん業績とは何かという問いはあろう。でもそんなことに哲学的議論を費やす暇は我々には無いのである!
次に実践の大まかな概要を述べよう。

  • daily practices
  • research methods
    • imput
      • search
      • store
    • output
      • writing
      • presentation

まず研究生活に関わることは大きく二つある。第一に普通の人としての生活があり、この生活が乱れると当然、研究生活にも支障をきたす。そのため日々の実践について我々は大いに反省すべきである。しかしながら、この点はいわゆるライフハックと呼ばれるものと大差が無いため、我々が深く探求すべき事柄ではない。
より重要なのは、研究者としての方法論であり、それがresearch methodsである。これには大きく分けて二つの点がある(この分類には他説あろうが、我々は潔くその分類を二つに限定した。今後、不都合があれば再考する)。それがインプットとアウトプットであり、意味は字の如くである。
さてインプットにはこれまた二つの側面があり、それは文献検索、図書資料集め、学術雑誌に対する感度などが属するサーチと、集めた資料をいかに貯蔵して管理するかのストアがある。前者については我々は諸データベースの検索の仕方や自らが求めんとすイシューが掲載されている学術雑誌について知識を蓄える必要があり、後者においては良き蔵書目録と読書メモを作成して管理することを学ばなければならない。この他、インプットに関する事柄はもろもろあろうが、当座この二つを柱として我々を自らを鍛え上げんとす。サーチ&ストア、つまりSSとコレを呼称するのもまたよし。サーチされた文献、それも難渋をきす外国語文献をいかに読むかというのは、確かに我々の大きな問題である。しかしながら、そのような問題に対して我々はおおよそ精神論しか持ちえることができない。精神論はこの唯物論的計画に見合わないものとして予め排除することになっている。よって、我々はいかに読むかということよりも、「どの文献」を「いつまでに」読むかという事柄にしか興味が無いのである。
さて後者のアウトプットにもこれまた二つの側面があり、それがライティングとプレゼンテーションである。意味は字の如くであり、我々がいかに論文や書物を書き、いかに大会などにおいて発表すべしかを問いただすものである。前者においては、良きテキストエディタアウトラインプロセッサなどの各種アプリケーションや体に見合ったキーボードやイスやデスク、モニタに関する知識を得るべきであろう。後者においては、発表における形式やパワーポイントなどのツールについて深める必要がある。
とまあ骨子としてこのようになる。次回から具体的なtipsを記述していくことにする。当座は計画をまとめることよりも、より多く情報を集積することに勢力を傾ける。そして頃合を見はかりウェブ上でまとめていくことにしよう。
次の第1回ではimputにおけるsearchのtipsを提案して行こうと思う。その大半は研究者として常識的なことになるかもしれないが、今一度自己を反省して、更なる効率化を目指そうとするものである。以上。