聴いたり読んだり行ったり

最近買ったCD
Touch
Amerie
B0009RQSE6

ラジオでなんどか聴いてかなり気になっていたエイミリーであるがアルバムとして聴くとシングル『1 THING』が良すぎて他の曲が霞んでしまったかんじである。まあ悪くないんだけど、最近のUSのポップソングのアルバムはシングル以外には聴く価値がないという話がなんとなくうなずけた。まあでも『1 THING』は名曲だわ、あとプロデューサとしてリッチ・ハリソンの音が好きだってことだ。まあそうならhttp://www.amerie.net/site.htmlでタダのプロモを見ればすむ話なんだが。ともあれ顔も好みのエイミリーちゃんなので今後も注目。同い年ってのがビビル話なんだけど黒人の人との年齢と自分の年齢は相関関係がわんないよな。

読んだ
クイックジャパン (Vol.65)
4778310160

ちょっとお手伝いしたので配本してもらって大体読んだ。音楽特集とあって自分にとっても興味深い記事も多かったけど、最初に驚いたのは「水中、それは苦しい」の記事があったこと(笑)。CDとか映像をリリースして本格的にがんばってるんだなと。ジョニー大蔵大臣さんは同郷人としてもがんばって欲しい。今年あたり対バン申し込もうって思ってたけど、それより前に有名になってしまうかもなー。
あとやっぱ目玉サンボマスターのインタビューやら対談(なんと大滝詠一と!)、それから洋楽ディスクレビュー。全部目を通したところ分かったのは、サンボってのはやはり非常にマジメなバンドであり、それはやはりこの時代特有のロック・バンドのあり方なんだっていうこと。あのブサンボマスターの件とかどうも本気で怒ってるっぽくて(それもなんというかファンの人に申し訳ないという語法で)、自分達の活動にたいする真摯さを伺える半面、そのマジメさに非常に気持ちの悪さを感じるのは俺がおっさんのせいでありましょうか?山口隆のあげる洋楽アルバム130ってのも現代のロックという教養の王道(もちろんソウルやR&B、ジャズを含んだものではあるが)を行くもので、なんというかフェティッシュな好みや遊び的な感覚が感じられない。ここにあるアルバムは確かにどれも諸手を挙げてすばらしいものといえるけど、もうちょっとダメなヤツとかあってもよくねえ?
そのような彼らのまじめは大滝詠一との対談でも如実に現れて(というか大滝がイヤなやつすぎるんだけどw)、ひいては日本語のロックの歴史をはっぴいえんど史観というべき都市型保守、もしくは田舎のインテリ層の語りによってまとめられようとするのがやはり気に食わないのであるのであった。
あと今日はこれに行ってきた。

エンターテナー祭#2
渋谷 青い部屋
スタート:19:00
終了:23:00
入場料: 2300(当日/予約)
【出演者】
THE PARTY
サプリメント ビバ
ネモトモトキ
山中カメラ
東方力丸

目当てはもちろん我らの世代の新たなエンターテイメントのヒーロー、THE PARTYではありましたがそれぞれに楽しく非常に良いイベント。
青い部屋であるのだが、そんなことを微塵も感じさせる怪しいイベントとなってました(笑)
THE PARTYはどうやら演劇力に力を注いでいて、それはそれで良かったのですが、彼ら本質的なポップセンスがいまいち光ってなかった。演劇的な試みをパフォーマンスに取り入れながらも決してバンドとしての強度を失わないで欲しいと思った。
サプリメント ビバはニュースなどのTV番組の音源をカットアップして、それにジェスチャーをあわせるお笑いユニットだ。その着想自体はすでにネットとかではかなりやられていたけど、実際のコントのつくりが非常にうまく、将来性を感じた。正直ここまで新しいセンスと笑いとしての完成度を保ったものは久しぶりに見た気がする。いわゆるブームがまだブームであれば相当のとこまで行けそう気もするのでこの名前はチェックだ。
ネモトモトキはこのイベントのオーガナイザーらしい。なんというか憑依芸とでもいう即興的な語りをする変わったパフォーマンスだ。なんというかやろうとしようとしていることは分かるけど、まだまだ開発の余地がありそうである。
山中カメラは奇妙にナルシスティックなキャラ(素でもそうかもしれないがw)でひたすらカメラをモチーフとした歌やパフォーマンスをする人。芸としての完成度よりもやはりそのキャラが非常に気になる。しかしどこかでまだやはり明和電気的な雰囲気を残しているが、それは乗り越えてしかるべきであろう。最後にやった、会場で録画した自分の映像に、また自分が合わせて演奏をするというパフォーマンスは、そのナルシスティックなアイデア自体は非常に面白いが芸としては完成されていなかった。カメラズシが地味に良かった。
東方力丸はすでに巷では(どこだよってこことかここ)有名なマンガの語り部パフォーマー。さすがに世間から注目されているだけはあってその芸は完成度が高かった。即興で合わせれるピアノとパーカッションに乗っけられるマンガの台詞&擬態、擬音語。我々がマンガを読むという快楽を再認識させてもらっているみたいで面白かった。顔に似合わず高い声が非常に良い(笑)。怪しげな風貌ながらも蛭子能収の短編と北斗の券、千と千尋の神隠し、ふたりえっちw、を読み上げていった。
なにはともあれ全体として非常に良いイベントだった。ステージに立つっていうことでは音楽であろうとアートであろうと常に同じ地点から始めなければいけない、という基本的なところに忠実なイベントであったと思う。