聴いてるものとか

頭脳警察’73 10.20 日比谷野音“聖ロック祭”

頭脳警察’73 10.20 日比谷野音“聖ロック祭”

あーかっこよすぎる。やっぱ俺の中でこれが頭脳警察のベストです。音質とか半端なく悪いのだが、もともとローファイ志向の耳ゆえにそんなに気にならない。むしろ他のアルバムとちがってバックのアンサンブルが四人囃子とあって、もうこれ最強ってかんじ。
曲もほぼベストセレクトとも思われる。なんだか物騒な雰囲気の中始まって、一気にハイテンションの中「ウイスキーハイウェイ」「プリマドンナ」、四人囃子の演奏が光る「仮面劇のヒーローを告訴しろ」。そしてヒートアップしたところで名曲のバラード「さようなら世界婦人よ」。つづいて既にあった“終わらない日常”である「今日は別に変わらない」。ここらへんはパンタの歌手としての凄さがわかる。
そしてサードのプレグレっぽい「前衛劇場モータープール」「無冠の帝王」、半端ないテンションで演奏される「ふざんけんじゃねえよ」、ファンキーな「ハイエナ」。ここらへんは頭脳警察が日本語によるまさしく本物のロックであったことが伝わる。
一瞬で終わる「指名手配された犯人は殺人許可証を持っていた」をはさみ「コミック雑誌なんていらない」から一気に3曲ロックンロール・メドレー。そしてまたバラードの「最終指令自爆せよ」。最後はファンキーな「銃をとれ」。
四人囃子のサポートにより、パンタとトシの二人ときよりも曲の構造がかなりはっきりしていて(とくにファンク、バラード時のキーボードが良い)、この一枚のなかで頭脳警察は日本語によるハード・ロックプログレ、ファンク、歌謡曲的なバーラドなどあらゆるもんを出しきっとると思う。70年代の日本語ロックのルーツは俺中でははっぴいえんどではなく彼らにある。ってかいつまでもはっぴい、はっぴいなんていってる野郎なんてロックバンドとしてばっどえんどなのである。