下北ガレージ

にて、有明のライブを、音源を渡すついでに見に行った。
有明は我がバンド、ノーザンショックのベースのid:idiot817がドラムを叩いてるバンドであるが、基本的にはブルースっぽいロックでカジオさんが書く歌詞が秀逸。奥田民生的なその歌詞はそれだけでそれなりの味がある。
ただ、音楽がその歌詞の印象以上のものを与えているかは疑問である。すくなくともライブハウスに来たロック好きな若者を満足させるとは言いにくい。むしろ、もっとアダルトなブルースとかやるバーで演奏したほうが受けがいいのかもしれない。
で今日みたなかで良かったのは最後に演奏したデルタナントカという名前からして怪しげなバンドで、ドラム、ベース、ギター2と男女ひとりずつのボーカルで、ソウル、ファンクやレゲエっぽいバッキングにデュエットのようなラップとコーラスを掛け合うという斬新なもの。デュエットのようなというのは男女の掛け合いがなかなかエロチシズムを感じさせるからなのである。基本的にはかなりメロウで甘めの曲が多いのだが、フロントマンの男ボーカルのキャラがなんとなくシュールなボケ味を出していて、ゼンゼン湿っぽくなく、冗談のようで本気さが伝わるバンドであった。
どうやら吉祥寺より西の方で活動していたが、最近になり都心近くでやるようになったらしい。デモテープを多くのライブハウスに出したが、ノルマ付のオーディションを受けるのを拒んだためまだ出演するライブハウスは少ないらしい。
そのことについてフロントマンが名指しでライブハウス名を挙げ「やつらはライブしてお客さんを来て欲しいのではなく、バンドから金を取るためにライブハウスをやっている。」というような発言をしていたが、これは私も全く同感であり、そのパンク的精神も大いに信頼できるため、今後とも期待のバンドである。
しかし、あのライブハウスのブッキング担当によるオーディション形式というのはどうやらバンドブームのころから定着したそうだが、今のライブハウスの音楽状況のダメダメさの元凶ではないかと思う。
ライブハウス側は自らの客をオーディエンスではなく、アマチュアバンドと考え、アマチュアバンドもオーディションで合格し、演奏することで自己満足に達するという馴れ合い関係、これがあのガラガラで盛り上がることのない、知人のための発表会のような毎晩のライブを作ってるのではないか。
ここらへんはイベントを開いてる我々としての課題で、他のバンドの人らと大いに話あっていきたいと思う。

なんかわからんがついでにもうちょっと書こう。
次回の我々主催のイベント、残響祭についてはほとんど予定を立ててないですが、今考えている特別企画は、出演者の皆さんとステージ上で討論会みたいなのをやりたいと考えている。朝生みたいなかんじで。テーマはもちろん音楽を巡る状況については当然として、政治的問題についても話合いたい。でイベントのサブタイトルは『世代闘争』とかで。