旅行に行ってきた

京都に恋人と貧乏旅行に行ってきた。移動は鈍行がデフォ。結構疲れるけど、鈍行の移動は人間が物理的空間を移動していることを体感できる最速の移動なんだと思う。新幹線とか飛行機だとなんというかワープしている感がある。車を運転して旅行したことがないから分からないけど、鈍行だと本当に地を這うように移動するのがわかる。巡礼しているっぽい(ノリテツ教?)。
京都とではマンガミュージアムとかに行った。マンガミュージアムは500円で所蔵のマンガ読み放題なんで素晴らしいと思う。古い校舎を利用した建物も素晴らしい。しかしイスが限られているから、みんな地べたに座って読んでいるのはなんともいえない。まあ別に良いんだけど、建物には研究室とかもあってそこに勤務している人たちは外でマンガを読みふけっている人をどう思っているんだろうか。あとマンガの歴史に関する展示とかは今後もっと見たいと思った。外国人も結構たくさんいて英語版のマンガを読んでいる金髪の少年少女は微笑ましい光景だ。
それから京都の市街を散策したのだけど、結構な雨で体が疲弊した。自分が雨に弱いことをもっと自覚しておくべきだった。恋人に申し訳ない。ただ適当に入った料理屋があたりだったのでよかった。昨晩は友人宅で肉を大量に食ったので、ここでは生麩や豆腐を食べて非常に満足した。
次の日には京都国立博物館河鍋暁斎の展覧会を見た。暁斎という人はよく知らなかったけど、妖怪図などを多く書いていて非常に気に入った。中には残酷な拷問死体のようなグロいやつとか、放屁合戦という下品なやつもあって、こういうの普通に展示する日本は結構すごいと思った。外国人としてはどうなんやろうか。ミュージアムでも18禁のようなレイティングがされているのだろうか。
印象深かったのは、今も昔も日本人は擬人化とかするのが大好きなこと。妖怪図のほとんどはいわゆる付喪神と呼ばれる擬人化したキャラである。あと鳥獣戯画風のカエルやウサギもあるし、カニの綱渡りの絵なんかはまるでタチコマのようでかわいい。さらに地獄絵図なんかもおどろおどろしいのもあるけど、地獄絵の旅路をかなり生活観が溢れる形で書いていた。落語とかであったと話だと思うけど、確かに三途の川でおぼれたらどうなるんだろうかとか、奪衣婆の仕事って地味なわりには閻魔様の妻なんだよなとか、鬼って結構重労働だろうなとか、地獄もやっぱ官僚制で色々書類とかめんどくさいんだなって思った。
旅路の帰りには名古屋によって友人宅に泊めさせてもらった。急に行ったわりに、就職したてて話す友人がいないとかで、結構喜ばれたのが良かった。たぶんそのうちオタク趣味が露呈して、友人もできるだろうと思うが。次の日、名古屋の大須あたりを散策したけど、確かに秋葉原と下北が混ざったようなところで面白かった。ヴィレッジ・バンガードが名古屋発であるような名古屋のサブカルの感覚もよく分かった。
他にもいろいろあったけど、なにやら帰ってきて頭がよく働かないからこれくらいにしておこう。