ドイツ写真の現在@国立近代美術館

勉強ついでにこれにデートで行ってきた。
http://www.momat.go.jp/Honkan/German_Contemporary_Photography/
基本的に展覧会とかデートでしか行かない。映画もほぼそう。
id:kasuhoが言ってたとおり、やはりベッヒャーとグルスキーがマンセーである。極めて写真をやっている人、特に某編集室でステスナwとかを撮っている人にとってはそう思わざるを得ないのだが。
他のはたいしたことないとか言ったら怒られる?なんにしろティルマンスとかが受けてるってのは、ああいうポジティヴでポップな作品がオシャレ後進国であるドイツから出てきたってことがかなりの割合を占めるんじゃないかと意地悪なことしか考えられない。
なんにしろ合成とかで作り上げられた写真?には興味が持てない。少なくとも写真としては興味を持てない。まあアートならアートでよろしいのだが。
自分にとっての写真の魅力とはやはり以前読んだこれ
視線の物語・写真の哲学
西村 清和
406258106X

の第1章に書いてあったような、現実の出来事を〈いま・あった〉物語の引用として提示するようなものである気がしてならない。だから作者が作り出そうと思っているイメージが濃厚に感じられるような、様々な方法によって「作りこまれた写真」ってのはなんだか写真としての楽しみを削がれているように思える。なにもそんなことしなくても、あなたはただ目の前の現実を撮ってくれればいいのに。そしたらその後、私がそこからなんらかの物語を読むことができるのだ。あなたが思いもつかない物語を。
なんだか自分にとっての写真とは徹底して受容者側からの楽しみよって作られもののような気がする。だから何も美術観などに行かなくても、知らない人の家族の記念写真でも見ていてもそれなりに楽しいかもしれない。なんて後ろ向きな感想。
その意味でもザンダーも良かったよ。