一人百選:ローファイ特集

間あきすぎ。ってかまだノーニューヨークが出てこないですけど。編集室のみんなはカンパしてください。
で今回はローファイという観点で五枚。ローファイってのがジャンルとして認識されていた時期は短く、今ではニュアンスをあらわす言葉だなって思います。エレファント6辺りの音はかつてのローファイの進化系っぽいかな。

  • Beat Happennig『You Turn Me On』

USインディー界のローファイ帝王ことキャルビン・ジョンソンの伝説的バンド。今は解散したのかな?活動はしてない様子。一番雰囲気が伝わるのはファーストの日本版であろうが、一番最後のこのアルバムはローファイながらも完成度高い!?いいギターリフがあってメロディーがあったなら別にドラムとかもいらんかなと思わせるシンプルさの強みがある一方、ヴォーカルのミックスの仕方とかは凝ってる。

  • DUB NARCOTIC SOUND SYSTEM『OUT OF YOUR MIND』

これもキャルビンのバンドであるが、ビート・ハプニングがヘロヘロギターとへっぽこドラムであったのに対し、こちらの演奏力は対したもの。ジャズ、ソウル、パンクなどを混ぜたような不思議なガレージサウンドであるが、キャルビンのヴォーカルは相変わらすの低音でネバついた感じである。id:mashowさんにおすすめする。こんな感じのグルーヴを俺もバンドで出したい。これはジャケをなくしてしまった。

  • PUSSY GALORE『DIAL‘M’FOR MOTHERFUCKER』

ローファイというかジャンクと称されることが多かったジョン・スペンサーのかつてのバンド。たしかこれはアルビニプロデュースだった気がする。その後につながるブルーズの片鱗をチラッとは見せているが、基本的にはジャケのイメージそのまんまって感じのノイジーな馬鹿騒ぎロックである。メタルパーカッションがまた良くあってる。廃盤っぽいから聴いといたほうがいいよ。

ローファイ界のアイドル(笑)スティーヴ・マルクマスの活動は今から思うと、アメリ中流家庭のドラ息子がアーティストしての自我を確立していく過程であったように思われる。で、このときのペイヴメントは初期のアナーキーなへっぽこローファイ(愛すべきギャリー・ヤングいた時代)でも、後期の洗練されたオルタナ・ギターロックでもない、非常に曖昧な時期のあまり人気のないアルバム。でも最初に買ったのがこれだからか、なぜか一番空きなアルバムである。気力が抜けた夏の午後とかに聴くと、脱力感が最高である。

  • SEBADOH『bakesale』

彼も一時はローファイ界のアイドルだったかもしれない、初期ダイナソーjr.にいたルー・バーロウのバンド。今ごろなにやってんだろうか、このときはフォーク・インプローションやら自宅でとった適当なテープやらやたらめったらリリースしていた。ヘボイ音楽でもとりあえずリリース。これがローファイの美学?このアルバムはしっかりとした録音だが(と思えるのは俺だからかな?金のかかった音楽しか聴いたことの無い人にとってはデモテープくらいにしか聴こえないかも)
以上5点。置いときます。
ガイデッド・バイ・ヴォイセズとかも考えたけど、ちょっとマニアックすぎるからやめた。彼らも半端じゃないリリース量で、以前ボックスセットを出してたな。売れんのかしらないが、ローファイ、インディーにとってリーリス連発することはある種の美学である気はやはりする。

おお見事に一つもキーワード化されていない。もはや百選とかいいながら俺のたんなる趣味の羅列じゃないか(笑)